酵素玄米ごはんとは?

酵素玄米ごはんとは、簡単に言うと、玄米に小豆と塩を加えて圧力釜で炊き、3日間以上保温し熟成させたもの。
栄養価が高く、普通の玄米ご飯のような硬さが無く、もちもちとした食感で赤飯のような風味。
比較的簡単に酵素玄米ごはんが炊ける炊飯器の登場と、有名人が食べているなどの話題も後押しして、健康食、ダイエット食?として人気が高まっています。

※寝かせ玄米も、酵素玄米と同じことですが、「寝かせ玄米」は株式会社 結わえる の登録商標となっています。

目次

酵素玄米ごはんの主な特徴

普通の玄米ご飯より柔らかく食べやすい

消化が良い(含まれる栄養素の消化吸収も良い)

酵素が健康に良い(酵素は、発酵食品に代表される)

※酵素は生体で起こる化学反応に対して触媒として機能する分子で、例えば体内で食物を分解し消化吸収する働きがありますが、酵素自体はたんぱく質の一種で口径投与しても他のたんぱく質と同様に分解され酵素としての働きはしません。仮に酵素として体内に残っても特定の種類の酵素が、特定の条件でのみ働くものなので、酵素自体を食べても有効性は無いとの科学的見解のようです。

酵素玄米の始まり(食と健康)

酵素玄米の開発者は秋田県出身の医師 長岡勝弥という人です。
1955年(昭和30年)頃 断食道場、食事療法、そして玄米食療法を研究していたということで、玄米をもっと食べやすく消化の良いものにするために研究開発したようです。ですから、「長岡式酵素玄米」という、材料や器具、炊き方をした酵素玄米ごはんが、元祖ということになります。
※長岡式酵素玄米を炊くには、一度講習を受けてから、専用の調理器具を購入する必要があります。が、調理器具は全部市販でも購入できるもののようです。

その後、長岡式酵素玄米ごはんを主食にし、生野菜やみそ汁と漬物(酵素漬床)を副食とする『長岡式酵素健康法』を確立、後に『自然食酵素健康の会』を発足しました。

もともと昔から、日本人は玄米食でしたが明治時代になると一般庶民が白米を食べるようになり、すると「脚気」が流行し多くの死者が出るほどになりました。後にその原因が米糠に含まれていたビタミン類が欠乏したためと分かったのです。

1907年(明治40年)に石塚左玄が提唱した玄米を基本とした食養を普及・実践する団体「食養会」が設立され、その三代目(1937年(昭和12年)~ )の会長に就任した桜沢如一が、玄米、全粒粉を主食とし、主に豆類、野菜、海草類から組み立てられた食事を基本とする、あの「マクロビオティック (Macrobiotic) 」を世界に提唱しました。

マクロビオティック (Macrobiotic:英語ではマクロバイオティクスに近い発音) の基本は、全ての食べ物は陰と陽に分けられ、陰陽のバランスを考える食事で、玄米や雑穀、全粒粉の小麦製品などを主食とし、野菜、穀物、豆類などの農産物、海草類を副食とする「一物全体」「身土不二」「陰陽調和」の三大理念を柱にしています。

酵素玄米を開発者した長岡勝弥氏も、ネット上ではその記述は見つかられませんでしたが、その影響はあったのではないかと考えられます。

「マクロビオティック」もそうですが「長岡式酵素健康法」も突き詰めていくと「心と体」それに地球や宇宙といった、ちょっと宗教や信仰めいた世界に入って行くような感じがします。健康な人や馴染みのない人には多少違和感があるかも知れませんが、病んでいる人にとっては命がかかっている場合もありますからね。(酵素玄米の説明にもそういった感じの表現があるかも知れません。)

※私見です。科学万能と言われていますが、今までの常識が覆ることはあります。また人間には限界があります。例えば人は通常、下は20Hz程度から、上は15,000Hzから20,000Hz程度までの音しか聞くことが出来ません。また見ることのできる光の波長の範囲も決まっています。人の思考には制限が無いようにも思われますが、脳細胞にも限界があります。過去に例も無いような人が見えない世界の色や、聞くことのできない世界をどう説明できるのでしょうか?
ですから、目の前の現象を全て無理に説明しようとせずに「現在は分からない」と言った方がずっとひとに受け入れられると思いますが?(それだと逆に信仰っぽくないか (;^_^A)

「長岡式酵素健康法」も発足当初の説明と変わっているところもあるようですが、参照記事内容の時系列等が分からないため現在の説明と違うところもあるかも知れないことを予めご容赦ください。

ちなみにマクロビオティックには-3号食から7合食までの10段階の方法があり、7合食は穀物と飲み物だけの食事となります。当然これでは栄養が偏りますので、7合食は私が以前書いた「自然治癒力・健康を高めるスイッチの入れ方」のように病気を治すため自然治癒力を促すためのスイッチを入れるため、という解釈ができるのではないでしょうか。7合食の長期の実践は勧めていないようです。
自然治癒力・健康を高めるスイッチの入れ方」の中で書いた、自然治癒力のスイッチを入れるための「断食」も全く何も食べないわけでは無く、1日1食程度、酵素食物などを少量食べるようですので、非常に似ていますね。

私の認識では確かヨーガ(ヨガ)もルーツは信仰のために、心身を鍛錬によって制御し、精神統一をおこなうための修行の一つです。
その中の「身体的ポーズ(アーサナ)」が、運動や健康に良いとされ身体的なエクササイズとして世界的に流行していますが、これも突き詰めていけば逆に信仰へとつながって行くと思います。

やはり、体、心、宇宙は繋がっているという世界観になるようです。

現在、はやっているのは酵素玄米食もヨガもそれぞれの都合の良いとこ取り(一部分)といった感じでしょうか?

食欲と言えば人間の三大欲求の一つですから、肉も食べたいし、魚やフルーツ、から揚げ、それにスイーツなど私などの凡人は想像してしまうともう抑えられませんね(;^_^A

酵素玄米ごはんの基本的な作り方

※正式な長岡式酵素玄米の作り方、炊き方は、講習会に参加して専用の道具を購入する必要があります。
※下の赤文字は長岡式酵素玄米の作り方の参考ですが、記載されているものに若干バラツキがあるようです。

酵素玄米ごはんの材料

玄米(※無農薬) 400g(4合)(※1回で1升炊くこと)
小豆(※無農薬 極小粒) 50g
天然塩(※サンナトリウム) 3g
(天然水を推奨)600cc+400cc~500cc

酵素玄米ごはん作りの工程

  1. 玄米と小豆を洗う
  2. 洗った玄米と小豆に、水600ccを加える
  3. 泡だて器で(※右回りに(時計回り)で400回)3分以上かき回す
    東洋医学では、右回りに回すことで、気やエネルギーが入ると言われている。静電気分解すると言われていますが、単に玄米の硬いセルロースにキズを付けて水が浸み込みやすくするという理解で今のところよろしいのでは?
  4. そのまま炊飯器に移し替えて残りの水400cc~500ccを加える
  5. そのまま2~6時間水に漬ける
  6. 圧力釜で炊飯
  7. 炊きあがったら15分ほど蒸らす
  8. (保温ジャーが別の場合は移し替えて)しゃもじで上下をひっくり返し空気を含ませるようにかき混ぜる。
  9. 保温 70~75℃(※75℃)。1日一回必ずかき混ぜる。
  10. 3日目(※4日目)から食べごろになる。10日目までは食べきる

酵素玄米ご飯は圧力釜で炊くことで100℃以上になりますから、殆どの雑菌は死滅します。また酵素も普通は死滅するのですが、熱に耐えられた僅かな酵素が残るという説がありました。その後75℃で保温することで、他の雑菌は繁殖できない温度で、熱に耐えられる酵素が活性化して寝かせることであのモチモチとした酵素玄米になるとの事です。

また、小豆が必要か?の議論もあるようですが、入れた方が、美味しくできる、玄米だけでは補えないたんぱく質などその他の栄養素の補給などが挙げられているようです。どうして小豆が嫌いな人は入れなくとも酵素玄米ご飯は出来るようです。

玄米食は体に悪い?普通の玄米ごはんのデメリット

玄米ご飯を普通に炊くと、玄米の周りについている硬い皮(セルロース)が有るため、噛んでも硬く、プツプツという感触で消化不良でお腹の調子がかえって悪くなる人もいます。

これは、炊き方で、圧力釜を使って高温高圧で炊けば解決できます。

また、玄米(玄米に限らない)には自然な自己防衛能力としての発芽抑制因子である「アブシジン酸」が含まれます。
これが体内に入ると、体の代謝にとって重要な役目をしている「ミトコンドリア」という細胞が攻撃され傷つけられてしまうと言われています。
ミトコンドリアが悪影響を受けると体内エネルギーを十分に作れなくなり、低体温や免疫力低下、体内酵素の働き鈍化、そしてガンやアレルギーのような不調や病状へと繋がってしまう可能性があるのです。
肌がきれいになると言われる玄米食ですが、長く続けている人の肌が黒ずんでいると言われるのもこのせいではないでしょうか?

しかし、アブシジン酸は種の状態の自分を守ろうとする成分ですから発芽した状態では、なくなってしまいます。

発芽玄米

玄米を発芽させることによって先に記したアブシジン酸の問題を解決できます。

さらに、発芽させた玄米には、GABA(ギャバ)という神経伝達物質が白米の約10倍、玄米と比較しても約2倍含まれています。
GABAは人間の体内、特に脳に存在していてさらに外部より摂取することで、血圧の正常化、腎臓・肝臓・膵臓の働きを活性化、脳細胞の代謝促進など心身を正常化させる効果が期待できるということです。

ですから、玄米を一旦発芽した状態で炊くことで玄米のデメリットと言われる部分を解消し、メリットである栄養価も更に上げることができます。

玄米を発芽させるには玄米を水に浸し、夏は半日~1日(浸水時間:12時間~24時間程度)、冬は2日~3日(浸水時間:48時間~36時間程度)かかります。
水温が40℃位であれば約4時間ほどで発芽するようです。

発芽・酵素玄米ご飯が炊ける炊飯器

上記のように玄米を発芽させてから、小豆と塩を入れ圧力釜で炊き、3日間以上75℃で寝かせて酵素玄米ご飯にすれば、消化も良く栄養も豊富でしかも美味しいいパーフェクトフードになります!

しかし、これって面倒ですよね(;^_^A

と言うことで、発芽酵素玄米ごはんが簡単に炊ける電気炊飯器が数機種出ています。







参考:長岡式酵素玄米の推奨器具

▲掲載時の楽天最安値ショップです。PC-60A

ヘイワの圧力釜 1回で1升を炊くことを推奨しているので1升炊きPC-60A

ヘイワの圧力釜として歴史があるのですが、会社は平和アルミ製作所から、(株)鋳物屋と社名を変更したようです。圧力釜として人気のメーカーです。

アルミ製の肉厚で頑丈、圧力が掛かっても安心感があります。その分重いですが…(;^_^A

一応、形は片手鍋ですが、持ち手の反対側に熱くても両手で持てるようになっています。片手で持つのはホント大変ですから…

▲PC-45A 約8合炊きです。

▲ PC-28A 約5合炊きです。

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象印の業務用 2升用の保温専用ジャーです。

構造もシンプルなので壊れにくいとのことです。

また、酵素玄米炊飯器を購入しても、食べ終わるまでに炊飯器が空かないので、この保温専用ジャーがあれば、移し替えて炊飯器をいつでも使えるので便利です。